超生命体の偏愛図鑑

忽那裕樹 さん

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E-DESIGN 代表取締役/ランドスケープデザイナー
大阪市在住/堺市出身

ルールに自由を加えて「ええハミ出し」を。まち行く人々が主人公になる道

⸺その大阪もんは?
僕が「大阪もん」に選んだのはここ、工事中の御堂筋線の、未来。側道の完成は2025年、万博開催に合わせてこの場所の歩道を広げて、歩行者が主人公になる空間「ほこみち」を作ろうとしています。ほこみちっていうのは、通行以外の目的でも利用できる、今より自由な道路のこと。椅子や机、屋台が並んで、一休みできたり、ちょっと一杯やれたり。仕事場にしてもいい。ほこみちで打合せしたら、会議がいつもより弾むかもしれない。で、その活動の伝え方のひとつに、「ほこみち王子」ってのを作ったんです。僕がしているこの格好ですね、ハイ。制度やルールを変えていくときに、おじさんがワーワー言うより「ほこみち国の王子が言ったんで」っていう方がいいでしょ?(笑)

⸺その大阪もんのええところを教えてください。
ずっと動き続けているこの道に、人々の「ちょっととまれる」が生まれるところ。たとえば映画でさ、主人公だけ静止してて周りは動いてたり、あるいは恋人たちが映るシーンで2人以外の時間がとまってる描写ってあるでしょ。そんな風に、ここを使う人たちがちょっととまって、それぞれのドラマの主人公になれたらいいな。だから、恋人たちがお酒片手にカラアゲでも食べながら、愛を伝え合ってるシーンが見れたら、もう最高。もうちょいオシャレな食べ物がええかな?(笑)いや、でもカラアゲくらいがええよね。大阪にもっと、大人たちの公園を作りたいねん。大人たちが楽しそうに生きる姿が、子どもたちにも響くから。

⸺あなたにとって大阪もんとは?
ハミ出しやすくて、ツッコミやすくて、絡まずにはいられない文化。大阪には、外の使い方がうまい人たちがたくさんいる。商店街を歩いてても、飲食店を見てても、みんなちょっと外にハミ出すのがうまいねん。で、突っ込まずにはおられへん文化もあるから、ハミ出たときには、ちゃんと絡んでくれるしね(笑)。でもそれはまだ個人がやってることで、まちがそれを認めているわけじゃない。まだまだ、まちのルールは変えていける。だから僕は、生きている間にルールを変えたい。戦後にできた道路のルールを緩めて、大阪のプレイヤーたちにつなげたい。だからずっと、この活動をしています。

※掲載時(2023年6月26日)の情報です
取材・撮影:しまだあや

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