超生命体の偏愛図鑑

小園智香 さん

parksコピーライター
大阪市在住/京都府出身

ムチョのおかげで出不精改善!?人生の原動力になってくれる愛犬

⸺そのペットは?
小さい頃から無類の動物好きで、自分の手で犬を育てることは人生の目標のひとつでした。でも、仕事が忙しくてひとりで面倒を見るのは無理、と諦めてもいて。「だったら誰かと一緒に住めばいいんじゃないか?」と思いついたのが、20代後半のこと。当時付き合っていた彼氏と犬を飼うために同棲を計画して、「一緒に住むなら結婚しちゃおう」と、結婚まで決めてしまいました。とはいえ犬を迎え入れるのは結婚式が終わって落ち着いてから……と思ってはいたんです。しかし新居に引っ越した翌日。日用品を買いに行った近所の巨大イオンモールで、ムチョに出会ってしまって。気づけば即日連れて帰っていましたね。なので、夫と私がふたりきりで暮らしたのは引越し当日の1日だけなんです(笑)。

⸺そのペットのええところを教えてください。
まず、顔がめちゃくちゃかわいい。シンメトリーのすごく美しい顔立ちをしていて、6歳になった今でもずっと愛くるしいです。いつも瞳孔をカッと開いて、虚無顔をしているところもツボですね。よく友人からも「この子は何を考えているか分からない」と言われます。テンションが上がりやすい犬種なので、小さい頃はよく家のものを壊されもしましたが、本気で怒ったことは一度もないです。もちろん愛情が根底にあるからなんですが、ムチョを飼い始めてからすごく心が広くなった気がします。性格はどちらかというと猫っぽくて、おいでって言っても来ないし、悲しんでいるときに寄り添ってくれて……みたいな感動エピソードもないです(笑)。明日から飼い主が変わっても、多分ケロッとしているんじゃないかな。でも、そのある種無関心な一面がすごく沼なんですよね。

⸺あなたにとってペットとは?
実家で犬を飼っていた頃は、どこか「親が世話をしてくれるだろう」という甘えがあって。ムチョを通じて命を預かることの責任をあらためて自覚したからこそ、たくさん勉強して日頃の食事や暑さ・寒さ対策など、健康管理に一層気を遣うようになりました。また、私も夫もすごく出不精なんですが、「ムチョを色々なところに連れて行ってあげたい!」という想いから、よく旅行へ行くようになりましたね。もっと気軽にムチョとおでかけできるように、車も購入しましたし。この子はいつも私の人生の原動力になってくれていると感じます。ムチョ自身は「飼い主をハッピーにするぞ!」なんて考えて生きていないかもですが、私にとっては自分の人生を良い方向に連れていってくれる、かけがえのない存在ですね。

※取材時(2024年12月18日)の情報です
取材・撮影:伊原葉澄