⸺そのぬいぐるみは?
仲良しの先輩がやっているぬいぐるみイベント「ぬいぐるみドリーム!」で出会ったスナップくん。出会うまではぬいぐるみにそこまで興味があったわけじゃなかったんやけど、タグを見てみたらカメラメーカーのKodakのキャラクターということが判明。Kodakのフィルムを使ってたし、スナップ撮影もずっとやってたから、何か運命的なものを感じたんです。この子と、珍しい白いエルモを連れて帰ったのが、ぬいぐるみ集めをはじめたきっかけ。今では15体くらいのぬいぐるみたちが事務所に居るけど、センターはやっぱりスナップくんです。
⸺そのぬいぐるみのええところを教えてください。
最初に小脇に抱えたときのフィット感がすごく良かったんです。あとは、手塚治虫作品の博士みたいな大きな鼻とか、デベソなところ。海外生まれだけど日本のキャラクターっぽくも見えるんですよね。古いモノだから、縫製が荒かったり耳や鼻の横にライターで炙られた跡があったりするけど、それ以外はすごく状態が良い。当時のタグも付いていてスナップがどんな子なのか説明書きがしてあるんです。こういう企業物のキャラってデザインとストーリーがちゃんと作り込まれてるから、当時の時代背景を感じることができるのが楽しい……。何せカワイイし、最初に出会った子がスナップだったからぬいぐるみにハマったんだと思うなあ。
⸺あなたにとってぬいぐるみとは?
もともと民芸品だったり、「なんでこんなん作ったんやろ?」みたいな、ちょっと変わった古いアイテムを集めるのが好きなんです。ぬいぐるみだけじゃなくて古いモノはなんでもだけど、いろんな人がずっと大事にしてきたおかげで現存してるし、それってすごく大切なことだと思う。誕生日にもらったぬいぐるみや、仲良しの古着屋さんがおまけに付けてくれたぬいぐるみもあるけど、自分のために選んでくれたその人の“想い”が宿ってるって思うから、自分もまた別の人に預けられるように大切にしていきたい。
※掲載時(2023年8月3日)の情報です
取材・撮影:関戸ナオヒロ