⸺そのぬいぐるみは?
歴代ファービーたちです。ファービーは1998年にアメリカで誕生した電子ペットのぬいぐるみで、日本では1999年にタカラトミーから発売されて大ヒットしました。当時は興味がなかったんですが、電子工作の素材として買ったらハマってしまって。内部回路をバグらせて音を変える「サーキットベンディング」って改造が海外で流行っていて、それをやってみたくて購入したんです。2011年に「ファービー魔改造」の動画をYouTubeにアップしたところ、海外を中心に話題になって……。当時はアキバ系クリエイターとして活動していたんですが、この動画をきっかけに、電子工作の作家として雑誌の連載や電子工作イベントの審査員のお仕事までもらうようになりました。
⸺そのぬいぐるみのええところを教えてください。
最初は全然かわいいと思ってなかったんですが、今は愛着がわいて手放せないですね。頭とかお腹とか、いろんなところにあるセンサーを刺激することで、話したり歌ったり踊ったり、コミュニケーションを重ねることで会話も変化して成長するんです。ファービーが2体以上いると、お互いのセンサーで交信して喋り続けるので、めちゃくちゃうるさい(笑)。2012年に発売されたファービーは、目が液晶ディスプレイになって表情が増えて、アプリからごはんをあげたりできる機能も搭載されたり、どんどん進化してます。
⸺あなたにとってぬいぐるみとは?
今は「娘の友達」って感じですね。娘が1歳の時に、喜ぶんじゃないかと思ってファービーを動かしたら、めちゃくちゃ怖がって。逆に、娘に近づいてほしくない場所にバリケードの魔除けとして使ってました。5歳になった今はファービーが大好きになってしまって、ぶっ壊す勢いで可愛がってますね……。特に、2016年にアメリカで発売されたファービーコネクトを溺愛してます。
※掲載時(2023年8月3日)の情報です
取材・撮影:トミモトリエ