⸺そのペットは?
枠という自身が経営する会社の看板亀の「亀太郎」です。会社を立ち上げたときに、会社で必要な備品や家具のリストを作っていて、共同代表のふたりにもリストに欲しいものを追加してもらってたんですよ。そしたら、リストに「亀」って書かれていて。最初はなに!それ!みたいなノリだったんですけど、会社で亀を飼うのもわるくないなあって方向に。どうせ飼うなら、長生きしてデカくなる亀を飼おうとなって。で、半年に一回開催されているバカでかい爬虫類展に足を運んで会社の4人目のメンバーとして迎え入れました。
⸺そのペットのええところを教えてください。
僕、犬が苦手で懐くみたいな動物の愛らしさが得意じゃない部分があるんです。でも、亀っていい意味で全然懐かないんです。ご飯あげると寄ってくるけど。その冷たさみたいな部分に惹かれますね。あとは、社内外のコミュニケーションにも一役買ってくれるところも魅力ですね。みんなで「ごはんあげた?」みたいなコミュニケーションが取れるし、社外の人も「亀太郎おっきくなったね」みたいに構ってくれる。会話するわけでもなく、擦り寄る訳でもなく、仕事を産む訳でもないのに、注目されて気にかけられる会社のメンバー。ちょっと嫉妬するけど、そのおかげで助けられてるなあって感じることはめっちゃありますね。
⸺あなたにとってペットとは?
会社の推進力ですかね。亀太郎って変温動物だし、平均寿命が50年で、1メートルまで大きくなるんです。1メートルにもなったら庭に小屋を建てたり、亀太郎専用部屋を用意する必要がある。つまり、亀太郎の成長という軸で会社を継続させながら事業も変化させつつ、規模も大きくしなきゃいけない。そうやって彼を軸に会社が無理やり前を向くって、めっちゃ面白いですよね。まさに究極の推進力。僕の本業は、コミュニケーションデザインなんですけど、亀で会社をコミュニケーションデザインする。一見ありえないことが起こっていることにも嫉妬半分、愛着半分でワクワクしますね。
※掲載時(2023年11月24日)の情報です
取材・撮影:納谷ロマン