⸺そのアートは?
自作したプリクラのシステムを使った、似顔絵アートです。ただ似顔絵を描いてお渡しするだけじゃなくて、プリクラみたいにシールプリントに出力したものをデコっています。既存のアプリを商用利用することができなかったので、自ら企画してお友達に制作していただきました(笑)
私が本格的に絵を描き始めたのは大学に入ってからなんですが、平面のイラストを描くだけじゃなくて、お客さんが楽しんでくれる「体験」や「空間」を作ることが好きなんです。イラストの構図も、巨大な無機物に対して人間を極端に小さく描いて非現実的な比率にしたり、「撮影セット」のように第三者目線の演出空間を描くことが多いですね。
⸺そのアートのええところを教えてください。
リアルな場で、人と人が寄り添い合って新たなコミュニケーションが生まれるところです。
普段はSNSでイラストや動画を発信しているんですが、やっぱり「いいね」の数字ばかり見ていると「本当に届いてるのかな?」って不安になっちゃうんです。でも、こういうPOPUPイベントをやって、フォロワーさんに直接「応援してます」って言ってもらえたり、お手紙をいただいたりすると「あ、ちゃんと誰かが見てくれてるんだ」って確信できる。
実は、高校時代はK-POPアイドルを目指してレッスンに通い、毎週オーディションを受けていたんです。その時に「人前に立つ人間」としての振る舞いや、最強のメンタルが鍛えられました(笑)。だからこそ、リアルな場で直接お客さんと触れ合い、笑顔になってもらえる瞬間がすごく嬉しいんです。
⸺あなたにとってアートとは?
「トキメキ」を生み出すための装置です。
私にとって「トキメキ」って、人と人が寄り添い合って新たなコミュニケーションが生まれる瞬間の、キラキラした中間地点というか……「愛」までいくとちょっと重くなってしまうんですけど、対象を完全に掴む前の「ちょっといいな」って思っている瞬間のことだと思っていて。地下鉄や工事現場みたいな無機質で「ときめかないもの」をイラストで「トキメキ」に変換するのも大好き。
大学卒業にあたってフリーになるかすごく悩んだんですが、自分のキャパシティを過信してパンクしちゃうタイプなので、今年の1月に急遽就活をやり直して、副業を応援してくれる広告会社の動画エディターになりました。だから今の私は「トキメキ会社員」であり、「トキメキクリエイター」でもあります。人前に立つ人間として、ちょっとした発言でも絶対にファンの夢を壊したくない。これからも100点満点の笑顔で日常にトキメキを届けながら、将来的にはいろんな人を繋ぐ「クリエイターバンク」のような仕組みを作りたいですね。
※掲載時(2026年7月6日)の情報です
取材・撮影:トミモトリエ
文:オカジマアヤノ






