⸺その乗り物は?
海外規格のベンツを、キャンプ仕様にカスタムした唯一無二の車です。ちょうど今年、友達たちとフジロックに参加する予定があったんですよ。で、ずっと移動手段をどうしようか考えていて。友人が開催していた多肉植物のマルシェに遊びに行ったら、この車が宣伝カーみたいなテンションで会場に置かれてたんです。昼間からワインを一人で二本明けていたし、フェスへの移動手段も欲しいし、車自体がめちゃくちゃかっこいいし、ノリと勢いで買います!って言っちゃって。ただ、さすがにローン組めへんやろうなあって思ってローン会社に電話したら12分くらいで「審査おります!」って電話が。こうなったらもう買ったれ!と、1200万円支払ってゲットしました(笑)
⸺その乗り物のええところを教えてください。
車自体はもともと好きで、古いチンクエチェントに乗ってるんですけど、趣味のキャンプにいくとか、機材を積むとかには向いてないんですよね。小さいから。この車のすごいところは、そもそも車自体がテントとして機能するし、荷物も荷台にがっつり積みこめる。宿にもなる機材車って感じかな。実際、京都とかで飲んだ日とかは駐車場に止めて、テントを跳ね上げて一晩過ごすこともあります。フェスの医療班をするときも、車が宿なんで!と、フットワーク軽く現場に加われる。ノリと勢いで買ったにしては、かなり大活躍してくれてますね。
⸺あなたにとって乗り物とは?
頻繁に乗るわけじゃないし、パーツも全て海外規格なので故障もしょっちゅう。面倒なんですけど頼り甲斐があるし、愛くるしいというか。付き合いたての遠距離恋愛中の彼女みたいな存在ですかね。あと、大学時代にフジロックに行ったのが、僕の初めてのキャンプなんですけど、そのときフジロックの手練れキャンパーを見てかっこいいなって感じてたんです。そこからファミリーキャンプとかいろんな時を経て、今は立派なキャンパーに。そういう意味では大学時代に憧れたキャンパーへの後押しをしてくれた子でもありますね。
※掲載時(2024年1月30日)の情報です
取材・撮影:納谷ロマン