超生命体の偏愛図鑑

chapo さん

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chapoの世界 作家(55歳)
北区在住/浪速区出身

キレイにまとまりたくない!母娘の執着を解いて編む「歪」な毛糸アクセ

⸺そのアクセは?
私が作った毛糸のヘアターバン。2年前から、「chapoの世界」名義で古着のリメイク服やニットアクセサリーを作って販売してます。服飾学校を卒業したものの、アパレル業界に馴染めず、ずっとデータ入力とか地味な事務仕事をしてたんです。プライベートでは派手な服を着ていたけど、仕事に行く時は控えめにして。「毎日好きな服を着て、好きなことをしたい!」って、自己解放できるようになったのは50歳を過ぎてから。その頃、昔大ファンだった男闘呼組の成田昭次くんが活動復帰して、何十年かぶりにライブに行ったんです。50歳で人生再チャレンジできるんや……と、同い歳の彼に感銘を受けて、妹を誘ってアトリエを立ち上げました。

⸺そのアクセのええところを教えてください。
ヘアターバンって小顔効果があって、若く見えるんですよ。自然派ファッションの定番アイテムだけど、あれは自分には似合わない。毛糸で作ったら自分らしいアイテムになるかなと。アクセサリーも服も、違和感のあるテキスタイルの組み合わせが好きで、着物の帯とか、モップの素材とか、ゴミ捨て場のネットとか「それとそれは普通は合わせんやろ」ってものを合わせたくなるんです。キレイにまとまるのがイヤで、整っている状態を崩したくなる。ただ、多分やり過ぎていて、なかなか売れない(笑)。でも、自分が好きなものを作っている今が本当に楽しいです。

⸺あなたにとってアクセとは?
「こうあるべき」という型から解放するためのアイテムを作っています。リメイクは自分の心を解いて再構築する行為。実は、服のリメイクをはじめたきっかけは、娘が中学3年生の時に不登校になったことでした。娘のことが四六時中気になってしまい、仕事が手につかず、気付けば自分も病んでしまったんです。カウンセリングを受けた時に「母娘の関係が毛糸のように絡まっている」「違うことに目を向けなあかん」と言われて。娘に「こうなってほしい」という自分の理想を重ねて、干渉し過ぎていたことに気付きました。私が好きなことをやることで、母娘の関係も良好になって。今は娘も好きなことを見つけて、自分の道を進んでいます。

※掲載時(2024年5月20日)の情報です
取材・撮影:トミモトリエ