どっちの「シュウマイ」でSHOW!焼賣太樓(梅田)VS民族中華(桜川)

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スズキナオ

ツッコミ
2026.10.08

ライター・編集者の納谷ロマンさんと私(スズキナオ)の二人が、お互いの好きな居酒屋を紹介し合うこの企画。毎回、おつまみメニューを一品選び、それを軸にお店を選ぶことになっている。久々となる今回、ロマンさんから「シュウマイはどうですか?」と提案された。

シュウマイね……「一芳亭」は有名だし、「551蓬莱」の焼売(豚まんと同じ餡で作られている)も美味しいけど、“酒場”っていう感じでもないしな、などと迷う時間からしてすでに楽しいのだった。さて、二人はどんな酒場でどんなシュウマイに出会ったのでしょうか!答えはこの後すぐ!

屋号に「焼賣」を掲げる、間違いのない店

最初にやって来たのはJR大阪駅からほど近い「焼賣太樓 桜橋店」だ。1952年に創業した老舗で、この潔い屋号からしてシュウマイに対する並々ならぬこだわりを感じる。店舗は3階建てのビルになっていて、フロアごと貸切って宴会をしたりもできるそうだ。我々は2階のテーブル席に通してもらった。

ロマン
まずは飲み物を決めましょうか。結構ドリンクも色々あるんですね。
ナオ
そうなんですよ。酒場としても便利なお店なんです。まずは生ビールと、4個入りの「桜橋焼賣」も注文しましょうか。
ロマン
そうしましょう!焼き豚ハーフももらいましょうか。まずは乾杯から。
ふたり仲良くビールで乾杯。サントリー生ビール、意外とレアかも。
ナオ
ここ、前に健康診断を受けに来たクリニックのすぐ近くで、健康診断だから前の夜早くから何も食べてないじゃないですか。それが終わってすぐここに入って飲んだビールがめちゃくちゃ美味しくて(笑)。もちろんシュウマイも最高で、その時に「いい店だ!」って思ったんです。
ロマン
それは感動しそうですね。
ほどなくして、焼き豚ハーフも届く。とろっとした肉質で炙りの香ばしさもアリ。
ナオ
ここ、東京の新橋がルーツなんですって。もともとは新橋ビルの高級料理店に先代が修業に行って、それから大阪で創業したと。東京から大阪に引っ越して来た自分とも重なります。この豚のキャラクターがいいでしょう。「赤パンテの仔豚」っていう名前らしい。パンテ?
赤パンテの仔豚、かわいい。
ロマン
壁の時計もそのキャラになってますね。これ、いいな。
ナオ
欲しい!お、シュウマイが運ばれてきましたよ。シュウマイタレもあるけど、最初はそのままがおすすめだそうです。カラシだけちょっとつけて、いただきます。うま!素材そのままの味なんだろうけど、深いです。生姜もアクセントになっていて。
名物の桜橋焼賣。プリッとジューシーな酒泥棒。
ロマン
うまーいっ。これ、いくらでも食べられそうですね。メニューに書かれたおいしさの秘密曰く「牛肉・豚肉・海鮮たっぷり玉葱」を一晩寝かせているみたいです。
ナオ
もう一つはシュウマイタレで食べてみます。あ、ポン酢っぽい風味のタレ、これも合うなー!でも個人的にはそのままでいいぐらいです。
卓上には、シュウマイタレ、酢、餃子タレ、ラー油がスタンバイしている。
ロマン
こっちはこっちでいいですね。でも僕も何もつけない派かも。コロッケとかもソースつけない派なんですよ。そのまま味をダイレクトに感じたくて。
ナオ
シュウマイっていいですよね。餃子の人気がすごいじゃないですか。餃子ももちろん好きなんですけど、あっちはパンチがあって、ニンニクとかニラが効いているけど、シュウマイってもっと素朴な味じゃないですか。そこがいいんですよ。もう一つ頼んだ焼き豚もいいな!炙った香ばしさがビールに合います。
ロマン
このお店のシュウマイは今食べた「桜橋焼賣」の他に「肉汁焼賣」「プリプリ海老焼賣」というのがあるみたいです。2個からでも注文できるのがいいですね。ジャストサイズだから、一人飲み使いにも向いてますね。
ナオ
2個ずつで両方頼んでみましょうよ。すみませーん!「肉汁焼賣」「プリプリ海老焼賣」2個ずつと、「お疲れさんサワー」ももらおうかな。クエン酸入りらしいです。
ロマン
じゃあ僕はウーロンハイの麦もいただけますか?
ナオ
僕もロマンさんも小食な方じゃないですか。こうやってちょっとずつ色々食べられるの、いいですね。
ロマン
そうそう。この前も夕方から朝まで飲んで、お酒はずっと飲んでるんですけどその間に食べたのがコロッケ半分ぐらいで(笑)。焼賣太樓飲み、いいなー。
「プリプリ海老焼賣」が運ばれてくる。
ロマン
エビがちゃんと丸く蓋をしてくれてますね。
ナオ
そのままで行くか、シュウマイタレで行くか。今度は一個ずつだから、チャンスが一回しかない。半分ずつにすればいいか。あ、ロマンさん一口で行った!
ロマン
熱いです……。シャキシャキってした食感もあってすごくこれ、好きです。
ナオ
ああ、これはいい。何のシャキシャキなんだろう。さっきのと餡からして違う感じですよね。
ロマン
お「肉汁焼賣」も来ましたよ!こっちは表面が照りっとしてますね。
ナオ
お肉がパツパツっとしてる感じ。餡がぎっしりで。
表面にツヤを与える、肉汁が美しい。
ロマン
食べてみますね。……うーん、お肉感が強い感じですね。これ、冷めても美味しそう。
ナオ
お肉の味が前面に来ますね。なるほど。つまみ向きなのはこっちかもしれない。
ロマン
これ、おつまみになりそうなメニューも色々ありますね。中華料理屋さんに来ると自分の胃袋の小ささを呪いますよね(笑)
ナオ
本当です。だって、ここの「胡麻そば」、前に食べたけどすごい美味しいんですよ!あれも食べたいけどこの後があるから悔しい。また改めてここで飲みたいですよ。
ロマン
絶対にそれやりましょう。コースもあったり、ミニ焼賣と焼き餃子とドリンクがセットになった「とりあえずセット」なんていうのもありますもん。今度はこれにしてみよう。
お酒を2杯づつ、シュウマイ3種に焼き豚ハーフをいただいてこの値段。良心的である

リーズナブルな価格でシュウマイを食べ比べることができた。店内には予約の入っているテーブルがいくつもあって。これからお仕事帰りの方がここで飲み交わすのだろうと思った。本当は名物の「胡麻そば」や「グリーン炒飯」が食べたかったのだが、後ろ髪を引かれるようにして次の店へと向かった。

どの料理も想像を超えてくる「民族中華」

大阪駅からJRと阪神電車を乗り継いで桜川駅までやってきた。ロマンさんはこの駅周辺に詳しいようで、「ここも美味しいんですよー!」と案内してもらいながら歩く。目的の「民族中華」は全面ガラス張りのおしゃれな雰囲気のお店。店舗運営・ディレクションを務めるヒサタケユーヤさんと、中華料理人のヤマサキユウスケさんの二人によるユニット「民族中華」として、もともとはフェスなどに出店して人気を博していたという。この場所に実店舗を間借り形式でオープンしたのは2025年4月のこと。ちなみにお二人とも高知県出身だそう。

ナオ
ここはまた、ロマンさんらしいというか、ある意味中華料理店っぽくない感じがして。さっきの「焼賣太樓」とのギャップがいいですね。
ロマン
もともと二人と仲が良かったというのもあるんですけど、家が近所なので口開けの一軒としてふらっと飲みに来たり、友人を連れて来たり。料理が一捻りあって感動するお店で、すごく気に入ってます。
ヒサタケユーヤ
そう言っていただけて嬉しい……!今日はシュウマイでいいんですよね?
ロマン
シュウマイと、あと、青椒肉絲ってできます?
ヤマサキユウスケさん
もちろん、できますよ!
ロマン
じゃあそれももらって。飲み物はどうします?僕はハートランドで。
ナオ
僕もハートランドにしようかな。乾杯していると、シュウマイが早くもできあがる。
二軒目も仲良くハートランドで乾杯。
ヤマサキユウスケさん
パニプリに仕上げてみました。10秒以内に食べてください!
パニプリシュウマイ。料理はこうやって遊びが効かせられるから楽しい。
ナオ
10秒以内ですか!え、えーと、はい!わかりました!え!これなんですか?
急いで手にとって一口で頬張る。
ナオ
パニプリだ!え、うま!なんですかこれ、何が入ってるんだろう……海鮮の味がしました。
ヤマサキユウスケさん
豚ミンチと上海蟹とパクチーの茎を中に入れて、ナンプラーベースのスープに柚子を搾った“ナンプラーポン酢”をかけています。
ナオ
なんか一瞬で走馬灯のように色々な味が駆け抜けていきました。
ロマン
これは……うまいな。噛みしめるっていうよりは瞬間の味わい。この盛り付けも含めてすごい。巣ごもりみたいな(笑)
ナオ
これっていつもお店にあるメニューなんですか?
ヤマサキユウスケさん
いや、今回の記事用に考えました。ロマンさんが取材で来てくれるなら、おもろいのを出したいなあと思って。
ナオ
そうなんですか!それはありがたい!
ヤマサキユウスケさん
昔のイベントで近いものを出したことはあったんですけど。一応記事が出たら、事前に予約していただけるお客様にはお出しできるようにします!
ナオ
これは名付けるならなんですか?料理名は。
ヤマサキユウスケさん
パニプリシュウマイですね、値段は二個で800円。
レアな肉に炒めたピーマンがどっさり乗った民族中華式青椒肉絲も完成。
ナオ
え!これはまた!どういうことですか!
ヒサタケユーヤ
お肉でピーマンを巻いて食べてみてください
ヤマサキユウスケさん
イチボを使っています
ロマン
これ、僕らみたいな酒のアテが好きな人にとっては最高ですよ。ちょっとずつ食べられて。お肉をお皿に乗せて、そこに好きな量のピーマンを乗せてくるっと巻いて。
人生初の巻くスタイルの青椒肉絲。食べ手のテクニックが試されます。
ナオ
うまっ!見た目は斬新なのに青椒肉絲ですね、完全に!これは衝撃。タケノコなしでも青椒肉絲になるんだな。
ロマン
このピーマンがそもそも美味しくないですか?
スマホでも撮影。見たことないビジュアルの料理って楽しい。
ナオ
そうそう。このピーマンだけでもずっと食べていたいかも。
ロマン
この店の「レタス湯引きナンプラー」も最高なんですよ。僕はいつもそれを食べます。
ナオ
よさそうだな。追加の飲み物いいですか?「西地ファームのグリーンレモンサワー」を!
「西地ファームのグリーンレモンサワー」が運ばれてくる。お二人で乾杯を。
ナオ
レモンの香り!後味もすっきりで最高ですね。これは高知のレモンなんですか?
ヒサタケユーヤ
高知の四万十にある西地農園というところのレモンで、僕の同級生がやってるんです。
ナオ
へー!美味しいです。
パニプリシュウマイに上質な肉を使ったエキセントリックな青椒肉絲をいただいてこのお値段。

と、そこからも「民族中華」のお二人と高知県話で盛り上がりつつ、楽しく飲ませていただいた。ロマンさんがお二人にお酒を一杯ずつ差し入れすると、なんとアルコール度数45度の「白酒」で乾杯しているではないか。この店ではこれが恒例らしく、さすが高知の酒飲みだ!と驚かされた。

次回予告

酒場交換留学を続けてきて、いよいよ、私とロマンさんとのカラーの違いが明確になってきた気がする。クラシックな雰囲気の大衆酒場担当の私と、新しいムーブメントを生み出す新店担当のロマンさん。もちろんどちらの店にも魅力があり、そのバランスが楽しくもある。次回はどんなつまみをテーマにどんな店を紹介し合うことになるのか、楽しみだ!

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